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仕事、投資、技術メモ、オカルト、その他クソミソな趣味や日常についてあれこれ綴る、日記帳というより雑記帳。忘却の彼方に置き忘れた夢と情熱を求めて彷徨中。

機械塔に響き渡る断末魔

最近は仕事で南港に行くことが多い。

仕事で南港に行けば、ATCが閑古鳥になる
理由もよくわかる。なんせアクセスが悪すぎる。
それに、ATC以外これといった観光施設もない。
あるのはマンションとだだっぴろい駐車場だけ。
そりゃ廃れもするわな。
(個人的にはATCをもっと盛り上げていきたい)


南港が観光地かどうかという議論はさておき、
あの場所には多くの大企業が鎮座している。
データセンターなんかも多いらしい。
僕も今日はお客さんの会社に行った。

現在の案件で、ミドルウェア絡みの
不具合がちょびちょび発生している。
それを修正するために単身で乗り込んだのである。


問題のソフトはJP1ARCserveだ。
同業の人間なら有名どころだと感じるだろう。

JP1はジョブスケジューラー(運用管理ソフト)、
ARCserveはバックアップソフトである。
両方とも超メジャーなソフトと言って差支えない。


僕は基本的に業務アプリ(ソフト)の人間だ。
ミドルやハードはそれなりにしか分からない。
JP1、ARCserveもそれほど使ったことはない。

しかし、こういうインフラ寄りのことが分かる
人間というのは中々貴重なようで、僕以外
対応できる人がいなかったのである(プチ自慢)。


しかしそれでもかなり苦労した。

本番環境の作業は本当に肝を冷やす。
一歩間違えればお客さんの業務を止めてしまう、
重篤な障害を引き起こす可能性があるからだ。
本当に、よくもまぁ一人で行かせたな…

客先はお客さんが仕事に従事している「業務棟」
サーバーがうず高く積まれ犇めき合う「機械棟」
分かれており、僕はどちらも出入りができるが、
基本的には機械棟での作業がメインになる。

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暗く、寒く、機械音が鳴り止まない立入禁止区。
重厚な扉、意味不明なほど厳重なセキュリティ。
剥き出しのケーブル、無数のモニターと端末。
一言でいうとバイオハザード感」がすごい。
リッカーが出てきても僕はそれほど驚かないだろう。


問題になっていたのはJP1とARCserveの連携部分。
社内の同等環境で解決できたんだから、こっちでも
同じことをすれば直るハズだ!と甘い認識でいると
今日のように痛い目に合う。

自社で開発したソフトウェアであれば、どんなに
中のアルゴリズムが複雑だったとしても、
根気よく読めば必ず読み解けるものだ。
しかし、インフラの作業というのは究極的には
機械との対峙なので、中身など分かりようがない。

社内環境とまったく同じ対応をしたにも関わらず、
依然として直らなかったのである。そんなバハマ


僕は機械棟の住人。
だけど、機械の心なんて分かりゃしない。
当然だ。人の心だって分かりゃしないのに。

そんな時はどうする?
そう、問答無用の再起動である。

一度、息の根を止めてから蘇生させれば、
不思議なことに意思疎通ができることが多い。
ほーら、ちゃんと言う事きいてくれた。


…人間に対しても同じことできねーかな。