forLifeMap

仕事、投資、技術メモ、オカルト、その他クソミソな趣味や日常についてあれこれ綴る、日記帳というより雑記帳。忘却の彼方に置き忘れた夢と情熱を求めて彷徨中。

この町の景観は優しい

先日の金曜日はこっそり有給休暇を取っていたので

実は今日まで4連休だったが、今日で連休も終わり。
 
実家に原付のナンバープレートを取りに帰る、
という用事は、よくよく考えたら日帰りでも全く
問題なかった用事だが、母親と過ごす時間などを
色々考えると、僕にその選択肢はなかった。
せっかくの実家だ、のんびり過ごそう。
 
 
近頃母親は「ブラタモリ」という番組が
お気に入りのようだ。長年続いていた
笑っていいともが終了したことにより、
タモリさんの行動範囲も格段に広がったとか。

 
この番組にはスタジオというものが存在せず、
終始野外ロケだ。その上、ご当地グルメ
有名な観光地を巡るといったことをあまりせず、
本当にひたすらタモリさんと桑子アナが
案内人を従えて町を練り歩くだけの番組である。
地形フェチのタモリさんは生き生きとしている。
 
何を隠そう、僕も町歩きが結構好きな人間だ。
この番組に触発された僕は、地元であるこの
滋賀県大津市を久々に練り歩いてみることにした。
僕は本当に影響されやすい。
 
 
暦の上では二月半ばだというのに、今日は
信じられないくらい暖かい小春日和だ。
暑すぎず寒すぎず、町歩きに最適な気温である。
 
歩いた場所は、京阪石坂線膳所浜大津間。
直線距離にして2kmくらいなのでたかが知れてる。
 
 
生まれ育ったこの町の景観は、押し付けがましさも
なければ寂寥感もない、要するに普通の町なのだ。
東京丸の内や大阪梅田のような高層ビルこそないが、
幼少時からあった、今では少し古ぼけた建物たちが
今も変わらずこの町の行く末を見守ってくれている。
 
だからこの町の景観は優しい。そんな風に思う。
若干思い出補正は入っているのは間違いないが。
あの頃と比べてこの町が小さく感じてしまうけれど、
それはきっと僕が成長した証拠だと思いたい。
中身の方は大して成長してないけどね。
 
今もまだ残っている場所。既になくなった場所。
昔のまま変わらない場所。変わってしまった場所…
自分の思い出の場所が取り壊されてしまった様は
少し寂しかった。それでも、今もこの地に住まう
人々の営みや元気な子供たちを見ると、変わって
いくことは正しくて、こうして次の世代にバトンが
渡されていくということを妙に納得してしまった。
 
 
なぎさ公園に佇んで、琵琶湖のさざ波を聞きながら。
そんなことをボンヤリと考えていた小春日和の午後。
 
僕は満足して、大阪へ帰る準備をすることにした。